死んでもずっと友達だよ
私はホームルーム中も、ずっと夏希のことを考えていた。




どうすれば、夏希の悪霊を消し去ることができるのか?




どうすれば、夏希に取り憑かれなくてすむのか?




〈 幽霊なんて、バカげた存在だと思っていたけど、今の私は、夏希が怖い。

私たちが呪われているのは、まるで逆恨みにあっているみたいなものよ。

そんな理不尽な理由で、私は死ねない 〉




私は今まで、人を妬んだことがあまりない。




妬んでみても、自分が幸せになれるわけではないと、私は思っていたから。




でも、もし自分が、毎日の生活を絶望の中に生きていたら、人を妬んで生きるしかないのかしら……。




もしも自分が、自殺したいと思うほどに、自分の未来に絶望したら……。




私はそんなことを思い、窓から外を見つめていた。




〈 人はどうして、絶望するのだろう?

あきらめる前に、何かするべきことがあったはずなのに…… 〉
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