死んでもずっと友達だよ
東山先生は、教壇の前に立つと、かしこまった表情でみんなに話し始めた。




｢皆さんも知っているかも知れませんが、昨日、加藤翔子さんが海で亡くなられました。

警察は、翔子さんの死を事故死だろうと言っていました。

このクラスの仲間が、不幸な事故のせいで、またいなくなってしまったことになります。

最近、悲しい出来事が続いていますが……｣




〈 夏希の死は、事故死じゃないわ！ 〉




私は東山先生の話を聞きながら、心の中で強く思った。




〈 翔子は殺されたの。

夏希の悪霊に……。

夏希は私たち、グループチャットのメンバーをみんな自分の世界に連れていくつもりなのかしら？

だとしたら、次の犠牲者は…… 〉




私はそんなことを思いながら、頭をかきむしり、東山先生から目をそらした。
< 265 / 351 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop