死んでもずっと友達だよ
校舎の階段を一歩一歩、上りながら、私はこの場所から引き返せばいいのにと思った。




私が上っていくこの階段の先には、きっと地獄が待っているから……。




この場から引き返したい。

引き返して、家に帰りたい。




私は頭の中で、そう思っているのに、私の心が校舎の屋上に引きつけられて、私は階段を上ることを止められなかった。




恐怖で足を震わせている私の頭の中に、直接、夏希の声が聞こえてくる。




「香澄は、校舎の屋上に来てくれるよね。

私たちは、友だちだから……」
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