死んでもずっと友達だよ
「香澄ぃぃぃぃぃ!」




和也の叫び声が、静寂の夜空を切り裂き、私の心に届いた。




〈 和也、来てくれたのね。

私のメッセージに気づいてくれたのね 〉




〈 香澄が一人でつらいとき、オレはすべてを投げ出して、香澄を助けにいくよ。

香澄はオレが守る。

香澄はオレの大切な人だから…… 〉




ずっと前に、和也が私に言った言葉を思い出して、私は思わず泣いていた。




私はあのときの言葉が、和也との約束になって、守られる日が来るとは思ってなかった。




あのときのロマンチックな言葉は、時間とともに消えてしまうと思っていた。




でも和也は、私を助けるために、ここにいた。




私はまるで、夢でも見ているような気持ちで、和也の助けを待っていた。
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