こんな私、私じゃない。でも私・・・
―――すぐるさんに俺からそれとなく聞いてみるよ。

「言わなくていい。すぐるびっくりするよ」

―――美沙姉くらい好きな人と結婚してよ・・・

「弘樹?」

―――俺は出来そうにないから・・・だから美沙姉はすぐるさんと結婚してほしいってそう思ったんだ。すごく似合っていたから・・・

「ありがとう」

それしか言えなかった。

弘樹は「俺は出来そうにない」って・・・それが気になった。

早苗のこと、だよね?

何があったのか・・・

「ねぇ弘樹」

気になったことを訊ねたくなった。

―――美沙姉が言わなくていいって言うなら言わない。

「私たちのことじゃなくて、弘樹のこと」

―――俺のことはいいよ。何も聞かないで。

早苗と何があったの?

「弘樹?」

―――美沙姉、美沙姉は幸せな結婚をしてほしい。

「弘樹・・・」

―――俺、すぐるさんがお兄さんになるなら文句ないよ。

「何よそれ」

そう言いながら顔をほころばせた。

今付き合っている人のことをそう言ってくれるなんて嬉しくないわけない。

―――美沙姉の彼氏だけど、今日の飲み楽しかったから、すぐるさんをまた誘うけどいい?

「うん。すぐる喜ぶと思う」

今日の飲みも平日だけどって言いながら凄く楽しみにしていた。
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