(気まぐれっぽい)Queen


そんな2人を見ていられなくて、今回作戦を実行した。

その名も__ドキッとあの子をさせる作戦だ。(桜が考えた)


その作戦の内容は…

1、2人きりだけで勉強会を行なわせる。
2、葵が萌花に勉強を教え、萌花に「恰好いい…!」と思わせる。
3、勉強会が終わったら、街をぷらっとまわる。いわゆる、デートってやつだ。
※ただし、所々であの子をドキッとさせるべし。


まあ、すべては葵にかかっている。あたし達は葵に助言しただけだ。

「作戦通りにいくといいねぇ」

いつの間にか、横に桜がいた。

「そうね。……成功するといいわね」


やはり、何事も起こらずに幸せな時を過ごして欲しい。



「あっ、電話だぁ。ごめん、ミサちゃん。出てくるねぇ」

「うん、分かったわ」

そう言い残し、桜は教室を出て行った。でもなぜ、あたしの前で電話をしないのだろう……、いつもは平気でしてるのに。



あたしが桜と出会ったのは、中3の春だ。たまたま、クラスが一緒だったのだ。まあ、その頃はお互いそこまで仲が良かったわけじゃない。

仲良くなったのは、中3の秋。修学旅行があって、あまり者同士だったあたし達は班を組んだ。あたしがあまり者だったのは、萌花と葵は別クラスで、基本あたしは萌花たちとばかりつるんでいたから当然なのだろう。


その修学旅行をきっかけに仲良くなったのだ。


そのおかげで、付き合いはまだ浅いが、親友といえるまで仲良くしていた。


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