(気まぐれっぽい)Queen

なんと、内谷くんがいる部屋は2階だった。あのまま奥に進んでたら大恥かくとこだった…。


「おっ、松坂じゃん。随分と遅かったな!」

と、元気よく出迎えてくれた内谷くん。こっちはあんたのせいで散々な目あったっつーの。

そんな気持ちを隠し、こちらも微笑んで応えてやる。

「少し、下の子たちとじゃれ合ってたら遅くなってしまったの。ごめんなさいね」

「ん?いや、別にいーぜ!あ、適当に座ってくれよ」

適当に…?じゃあ、どこ座ろうかと部屋全体を見渡す。

真ん中に大きいテーブルがある。その両側にソファーが置いてある。床は丸い形の絨毯がひかれているため、絨毯の上は靴を脱がなければならないのだろう。


ソファーには、内谷くんと柊くん、そして、山崎くんと福田さんが座っていた。

亜希くんは絨毯の上に座って、なにやらゲームをしている。

福田さんは何故か爆睡。大丈夫、この人?

他の人たちは、なにやら勉強をしていたっぽかった。

ひとまず座りたいのだが、一体どこに…。

ソファーは、柊くんの隣が1つ空いていて、その横に内谷くんが座っている。
柊くんの前には、爆睡してる福田さんが。その横に山崎くんが座っていて、その横が1つ空いている。

1人座れないじゃん…。何なのこの人たち。失礼すぎでしょ。

「おわっ!時空も来てたのかよっ。おいっ、梅。お前頭いいんだから亜希のところ行けよ」

ちぇ…とか言いながら亜希くんのところへ行った山崎くん。いい気味。

「悪かったな、時空。ほら、これで全員座れるだろ?」

元々、内谷くんに勉強を教えに来たんだし、あたしは内谷くんの前に座った。桜は、柊くんの横に。時空は、先程まで山崎くんが座っていたところに腰を下ろした。


「それじゃあ、勉強会。始めましょうか」

「「おー」」

やる気のなさそうな声の桜と内谷くん。
なんか、大変そうだなぁ…。

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