方言溺愛おにーさん。



チーーン…




「なぁーむー…。」








私のオカンは私が4歳の時死んだ。


病気で苦しんでたオカン。


月兄と花姉が看病するけど
まだ二人とも8歳やったと思う。


オトンは看病も一切せんくて
ずっと仕事に生きてきた。


オカンが死ぬ時も、
顔見せんと仕事しとったらしい。



家族より、仕事が好きなんや。


月兄と花姉が神奈川の大学行って
私とオトンと二人で
大阪に住むことなったけど、

一回も会話どころか、

顔も合わせたことない。



いっつも一人やった。




東京行ったら、にぎやかになるかな。


東京行ったら、もう寂しくないかな。









「お母さん、行ってきます。」








< 7 / 97 >

この作品をシェア

pagetop