愛して。Ⅲ
クッキング用品が所狭しと並ぶコーナーの一角。
たくさんのクッキー型が陳列されている。
「星那、どれにする?」
「たくさんありすぎて……」
こんなに多くのクッキー型は見たことがないのか、驚いて目をパチパチさせている星那が愛らしい。
「いろいろあって迷っちゃうね。ん~、あたしはハートにしようかなぁ」
ハート型を手に取る。
もちろん蓮にあげる用だ。蓮以外のみんなには星那が選んだもので作ることにしよう。
「お花とかクマとか……あ、星形もあるよ?」
決められず視線を彷徨わせる星那に型を指さしながら声をかける。
「星……」
星形に視線を定めた星那の瞳がキラキラと輝いて見えた。
「星那の形だね」
「え?」
「ほら、星那って名前、“星”が入るでしょ? だから“星”は星那の形だよ」
「…………」
星那は何も言わず星形を手に取って大事そうに胸元で握りしめる。
「レジ行こっか」
そう言うと、星那はコクンと頷いた。
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――自分の醜さを知った。
12歳。
――自分の醜さを呪った。
15歳。
――自分の醜さを利用した。
そして、現在――17歳。
――自分の醜さを殺してと、すがった…
綺麗に巻かれた胸までの
ハニーブラウンの髪。
白い肌に小さな顔。
パッチリ二重の青の瞳。
筋の通った高い鼻に、
キスしたくなるような小さく潤った唇。
スラッと伸びた綺麗な脚。
彼女は、美しすぎた。
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こんな毎日が続くんだと思っていたあの日、
あたしは忘れられない出会いをした――…
「お前は俺に溺れてろ」
銀の瞳を光らせて、
あなたはあたしに、そう吐き捨てた。
2011.8.10~2013.2.3
60,000,000pv突破!
読者数10000名様突破!!
ジャンル別ランキング
最高1位!!!
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美園アリス様
千景123♪様
素敵なレビューを本当にありがとうございます!!
2016.7.25 書籍化
変更している部分が多々ありますので、
別のお話としてお読みください。
たくさんの応援ありがとうございました!
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5歳。
――自分の醜さを知った。
12歳。
――自分の醜さを呪った。
15歳。
――自分の醜さを利用した。
そして、現在――17歳。
――自分の醜さを殺してと、すがった…
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ハニーブラウンの髪。
白い肌に小さな顔。
パッチリ二重の青の瞳。
筋の通った高い鼻に、
キスしたくなるような小さく潤った唇。
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切なげな銀の瞳に、
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※注意※
『愛して。』の続編となりますので、先にそちらをお読みください。
2013.2.3~2021.12.10
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最高8位!
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ありがとうございます(#^.^#)
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