ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]
「あれ?風梨っ!」
後ろから聞こえた夏樹の声。
どうしていま気づくの?
もっと早く気づいて欲しかった。もっと早くに。
私は、すぐに振り向けなかった。
泣きそうになっていたから。
うつむき、両手で制服のスカートの裾をぎゅっと握りしめる。
「風梨?」
私のすぐ真後ろに夏樹がやってきたことに気づく。
私は慌てて笑顔を作り、後ろを振り向いた。
「あ、えっと……世界史の教科書、忘れちゃったんだよね」
私……いま、うまく笑えてるのかな。
泣きそうになってること、気づかれてないかな。
「そっか、ちょっと待ってて」
「うん」