ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]



1日、1日と。

過ぎていく時間の中で、少しずつ陸斗くんのことを知っていった。



授業中になると黒ぶちのメガネをかけているのは、長時間コンタクトを入れていると目が痛くなってくるからという理由らしい。



休み時間、教室にいないときは、だいたいひとりで屋上にいること。



屋上では、音楽を聞いたり、寝っ転がって空を見上げていること。



体育の時間になると、いつも保健室にサボりにいくこと。



グラウンドを通って帰っていくとき、目の前にサッカーボールが転がってきて。



それをサッカー部員に向かって蹴ってあげた陸斗くんのキックは、すごく上手だった。



サッカー部の先輩が入部しないかと彼に声をかけたみたいだけど、陸斗くんはあっさり断ったらしいと少し噂になっていた。



放課後は、図書室で本を読んでから帰ることも知ってる。



教室、廊下、屋上、階段、グラウンド。



通り過ぎる景色の中で。



いつからだろう。



気づけばあたしは、いつも彼の姿を探していた――。
< 53 / 172 >

この作品をシェア

pagetop