あの日の雪を溶かすように
アリスが力無く歩き始める。それを見たシュウは、大慌てで言った。
「わかった!じゃぁ、後ろから付いてくぞ!」
「ストーカーじゃん。完全に。」
アリスが少し振り向いて こぼした。

「違うッつーの。心配してんのに、お前が嫌がるから…」
「…嫌がる? そう 嫌がッてる。」
シュウの言葉で、ようやくその事実に気付いたかのように空を見上げながら アリスが ぼやく。

「…嫌がッてんのに、何で付いていくんの?」

「は?…いや、ただお前が心配ッつーか…だってホラ、ついさっき倒れたし…」シュウが頭を右手で掻きながら曖昧に答えた。

「…付いて、こないで。」
「!…いや、だからさ…」

シュウが呆れた様に笑った直後、アリスの絶叫が狭い裏道に響き渡った。

「付いてくんなッつッてんだよッ!!嫌がッてんだろぉがッ!!
もう 一人にしてくれよッ!!!!」

ほんの少し 静寂が訪れた。
< 174 / 313 >

この作品をシェア

pagetop