あの日の雪を溶かすように



コンコン…





そっと窓を叩く音が聞こえる。


コンコン…


「…アリス、来たぞ…。ホラ、窓、開けてくれ。マジさみぃ…」


「シュウ…!マジで来たんだ…!?」


ガラガラ…


「ぅお〜さむ…死ぬ…あったけ〜…中…」

「…」

「じゃ、行くか。
車イスどこ?…ぁ、あった。重っ…!」

「…」


「窓から行くから…車イス、出るかな〜…?
ぅぉっと、意外に余裕〜…」


「…」


「んじゃ、ホレ。
おぶされ。ホレホレ。」


「…」


「かぁ〜さみぃ〜…アリス、寒くねぇか?」


「…ん、大丈夫。」


「よしっ…と。んじゃ、行っか!」




「…行こっか!」



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