好きのカタチ

3

 その日の授業は終わった。これから図書室で会う予定。


楽しみ……だな



少し不安だった。私の中の佐藤くんにたいしての何かが変わったきがした。



図書室に行く廊下を少し足取りを重くしながら歩いていると、男子が裏庭の隅にたかっていた。



何やってんだ?あれ。



私は興味本位で、目をやると、そこには
見たことのある、顔つきの人物が壁に追い詰められていた。



「……森川くんだ……」


私はどうすればいいのか分からなかった。
助けようにも、私みたいな非力な女子じゃどうにもなんない。

でも、素通りしたくない。

だからといっても……






 えいっ!どうにでもなれよっ



「何やってんですか?」


ワレながら超恥ずかしい。どんな裏声だよ




「え………?」

森川くんはキョトンとしてる。


「誰だ?この女ぁ?」


「しらねぇよ。」


知ってたら驚きますわ。


「……こいつの知り合いかなんかかぁ?」


あぁこのあとどうすんだ?私。


「よぉ?森川くん?この女知り合い?」


「………違いますよ。」


私は正直ショックだった


「ふーん?  だってさ。」


せっかく、助けてあげようと思ったのに


何で何で何で何で何で何で何で何で何で


「…………嘘つき…。」
 
私の口は勝手に動いていた。


「何か言ったか?」


「嘘つきっ‼」


私はもえ、やけくそだった

「へぇ?だってさ?森川くん?」


「嘘なんてついてないよ。」







「知らない。」








そっか。どうでもいいのか。
分かった。





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