青い春の真ん中で
「私は、歩成ちゃんと瀬戸くんお似合いだなって思ってたよ?ずっと…美織ちゃんよりずっと!だって…瀬戸くん歩成ちゃんといる時の方が楽しそうだもん」


芽衣が目をキラキラさせて言った。


「芽衣…」


また涙があふれてくる。

恋は人を変えるけど、こんな私もいいなって思う。


「もう…歩成ちゃんの気持ちがいっぱいになってあふれちゃったんだね、きっと」


好きがあふれる…

我慢してた好きがあふれ出すと、私の心が温かくなって優しい気持ちになれた。


私の尊いこの恋心を自分自身が認めた途端、小さくて臆病な恋心は途端にムクムクと大きな気持ちへと育ち始めた。

< 122 / 163 >

この作品をシェア

pagetop