青い春の真ん中で
幸せを感じる心は、傷ついたり涙することで磨かれていく。

悲しみを知る人ほど、人に優しくなれるはず。


ケンカしたっていい。

ぶつかり合って、形が変わって…

新しい関係が生まれる。


一人で突き進むには限界があるから。

いつか、壁にぶつかり足踏み状態になってしまう時がきたら、友達が一緒に考えてくれる。


地図を持った人に出会うこともあるかもしれない。


抜け道を教えてくれる人に出会うかもしれない。


そうして、そこからまた道が始まる。


『友情』

『恋愛』

人と関わる中で生まれる気持ち。

どちらも大切にしていきたい。


恋が始まるときめきも、心が通い合った喜びも。

目が合うだけでドキドキしたことも。

忘れないように、当たり前じゃないんだって、奇跡なんだって思えた気持ちを忘れずにいたい。


隣に座る晴翔の眠そうな横顔。


「ん?」


私の視線に気がついて、眠そうな瞳でこっちを向いた。

晴翔の手が私の肩を優しく抱き寄せる。


いつもの体温。

晴翔の匂い。

晴翔の腕の中、すっぽりとまるでパズルみたいにちゃんとピッタリはまってる気がするの。

晴翔が私のピースだったんだ...

抱きしめられるたび、そんな風に思うんだよ。




青い春の真ん中で、私は恋をしてます。

そして、大切な友達がたくさんできました。


防波堤の上で叫ばなくても、ちゃんと話を聞いてくれる人がたくさんいます。

一緒に泣いてくれる仲間がいます。


防波堤で泣いてた私へ


傷つくことをおそれないで。

歩くことをやめないで。

自分を檻に閉じ込めないで。


握りしめた手のひらをそっと開いて。


私たちの手の中にはいくつもの可能性と未来がつまってるから。





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