赤いりんごの青い果実
「うーん、前髪切る予定は?」
『い、今のとこ無い…かな?』
切ってほしいんだろうか
…でもなぁ。髪で片目とか隠さないと
人の目が怖いし…
「残念だけど…この顔を
俺1人が知ってるっていう優越感に
浸れるからいいか」
『…そ、そう』
よく分からないけれど
1人でうんうんと何やら納得した様子
「…涼宮ってさぁ」
ワントーン低い声
かすれ気味の男性特有の声に
思わずドキッとしてしまう