赤いりんごの青い果実
午前授業というのもあり、明日に向けて皆一様に帰っていく。
「どこで勉強しましょうかねー」
『そ、そだね。ふぁ、ファミレスとか?』
「食べながらっていうのもいいわね!」
きゃいきゃいと仁摩さんと話していると、
横から涼宮、と呼ぶ声がした
『あ、く、朽木君』
「悪いが俺にも勉強教えてくれ!」
パン!と両手を合わせ、懇願する朽木君
「はぁー?あんた涼宮横取りしてんじゃないわよ」
「お前だけの涼宮じゃねーからいいだろ」
「何言ってんの、先に約束したのは私なんだから」
「先着1人なんて誰が決めたよ」
怒涛の言葉の言い合いが始まり、
2人になんていえばいいのか分からず固まってしまう
『え、え…』
この場をおさえなきゃとは思うものの、
なんていえばいいのか…
正解が見当たらない
ああ、私のコミュ力の低さがここで露骨に出てしまうのがいやだ!