浦和生まれと柏生まれの恋
第3章愛は深まっていく
キスし終わった俺と梨沙はお互い、顔が真っ赤だった。

「なんか、照れるね…」

「うん…」

俺の胸のドキドキは、まだ速いままだ。

こんなに身体中が燃えるように熱くなったのは初めてだった。

そして、その後俺と梨沙はツーショット写真を撮り、お互いの連絡先を交換しあった。

「あの、梨沙、これから予定あるの?」

「えっ、予定?えっとね、これから流山のお母さんの実家に行くの。今日から2泊3日するんだ」

「あっ、そうなんだ」

「竜介は?」

「俺は、これからも明日も休みなんだ。あの、だからさ…」

そこで俺は口ごもってしまった。

梨沙と離れたくない。
梨沙と一緒にいたい。
今からも明日も休みなのに、このまま独り暮らしの寮には戻りたくないと思った。

「どうしたの、竜介?」

「…あのね梨沙。俺、梨沙と一緒にいたい。恋人になってすごく嬉しくて…。だから、今日、梨沙のお母さんの実家に泊まってもいいかなあ?」

俺は勇気を振り絞ってそう言った。
そしたら、梨沙は

「うん!いいよ!」

と笑顔でそう言ってくれた。

「本当!?」

「うん!あ、でも念のため電話して聞いてみるね」

「うん」

梨沙はスマートフォンを取り出し、電話をかけた。

『もしもし、梨沙だよ!今、柏にいるんだ!もうそろそろ、そっちに行くんだけど、あのね…今日、恋人も連れてってもいいかな?え?うん、泊まるんだけど…あっ、私の部屋で2人で大丈夫だよ!あっ、えっとね、柏ファイヤーズの選手で中林竜介君って言うんだけど…。えっ、あっ、じゃあかわるね』

梨沙が「ちょっとかわって」と言ったので、俺は電話をかわった。

『あっ、もしもし、僕、柏ファイヤーズの中林竜介といいます。あの、中宮梨沙さんとお付き合いさせてもらってます。あの、急ですみませんが、今日、そちらへ泊まらせていただきたいのですが…はい。ありがとうございます』

梨沙のおばあちゃんが快く承諾してくれたのでホッとした。

また、梨沙に電話をかわり、少し話した後に、梨沙は電話をきった。

「晩御飯のすき焼き用意して待ってるって!じゃ、そろそろ行こっか!」

「うん!」

俺と梨沙は柏駅東口から駅構内に入る。

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