振り返って、キス
「別にさ、批判?してるわけじゃないけど、
私はどんな人かが気になって仕方ないよ伊藤さん?」
「きっといいひとだよ。」
"見ただけじゃ分からないでしょ"
そう言おうとした私の言葉は、夕日に照らされてか、
真っ赤な紗稀ちゃんの顔で遮られた。
・
「まぁ、雫も頑張りなよ」
夕日が照りつけ、オレンジ色の道を紗稀ちゃんと歩く
このオレンジの道を歩くのは、紗稀ちゃんだけだと思ってたのにな…
私は一人、取り残されるのか…
いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!
「まぁ、心配ないさ」
今はもう、恋愛の話なんてしたくない。
そもそも興味すらないんだ、好きな人が出来ないから
…かもしれない