漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】


「さぁ。これでやっと一対一になったわけだ…」



「……っ」



「昨夜といい、茉弘に触った罪はでけぇぞ?」



葛原に、恭は一歩一歩詰め寄っていく。





とうとう…ここまで来たんだ。


きっと、これで全てが終わる。




真っ暗の中、差し込んだ光は、


今まさにあたしの目の前で煌々と光輝いていて、



“さぁ、ここが出口だ”


そう言うように、あたしに両手を広げている。



ねぇ。


あたし、そこに飛び込んでもいいのかな?



「茉弘。行け」



葛原を追い詰めている恭の口が、小さくそう言った。


その言葉に背中を押されるように、あたしの足は自然と一歩踏み出す。



恭と葛原の横を夢中で駆け抜けると、ようやくその場所に着く。



あたしはその場でゆっくりと膝をついて、涙と一緒に溢れてくる言葉をゆっくりと紡いでいく。



「潤……お待たせ…。迎えに…来たよ」



やっと…やっと辿り着いた。


沢山遠回りをして、随分遅くなってしまったけど、



やっと……





潤の瞼が揺れ、ゆっくりとそれが開かれる。
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