俺様紳士の恋愛レッスン
何をしていても、タカちゃんのことばかりが頭に浮かんで、仕事もろくに手に付かない。

今日は待ちに待っていたはずの、水曜日だというのに。



「――や、……みや」



頭がボーっとするばかりで、何をどうすればいいのやら――



「篠宮ッ!!」

「――はいッ!?」



突如飛んできた怒号に驚き、ガタンと椅子が鳴った。



「何ボーっとしてんだ。ミーティング中だぞ」

「すっ、すみません!」

「ったく。すまんな片柳君、昨日からずっとこんな調子で」

「いえ。大丈夫ですか、篠宮さん」



緩やかな笑みが視界の端に見えたけれど、「すみません、大丈夫です」とだけ返し、俯いた。

こんな顔を見られたら、またすぐに寝不足だとバレてしまう。



「篠宮、自販機で3人分のコーヒー買ってこい」



室長はパンツのポケットから小銭を取り出すと、無理やり私に握らせた。

それが「頭冷やしてこい」というメッセージだと悟った私は、素直に応じ、そそくさと部屋を出る。

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