俺様紳士の恋愛レッスン
展覧会を間近に控え、公園のベンチで語られたこと。



『俺は自分自身もコンサルティングしてたんだよ』

『俺はお前に透視してたんだ。自分を』

『俺は常に自分への利回りを第一に考えて行動してんのに、得がないだなんて聞き捨てならねーからな』

『俺は女で遊ばない。女ほど面倒でリスクの高いギャンブルはないからだ』

『俺がお前に教えたことをもう一度よく思い出せ。俺がお前に教えたかったことは何か、よく考えろ』



そして展覧会当日、あの、雨の日のこと。



『お前が俺の言うことを聞いていれば、今の結果は変わってただろうな』

『俺はギャンブルが嫌いなんだよ』



この他にも、些細な呟きを含め、書き留めていたことは全て読み上げ、いよいよ最後の一行に差し掛かる。



「『何度も言わせんな。お前に話すことはもう何もない』……以上です」



そして顔を上げてみれば。



「――ククッ」



またしても、必死に笑いを堪えている遠山さんがいた。

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