俺様紳士の恋愛レッスン
「エン、おめでとう! 超きれい!」

「ありがとう! 萌は今日も美しいよー!」



POPな『Wedding March-結婚行進曲』は蒼天の彼方に響き渡る。



「十夜、おめでとう! くそー俺も結婚してー!」

「木崎さん、もう酔ってんスか?」



壮大な拍手と皆の笑顔は、式を彩る最高の装飾だ。



「篠宮、おめでとう!」

「室長! ありがとうございます!」

「篠宮さんおめでとうございます。この度はお招き頂き誠にありが」

「茅野さんも! ありがとうございます!」



真白のカーペットを、一歩一歩、踏みしめる。



「二人ともおめでとう!」

「ドーモ」

「円華ちゃん、本当にきれい!」

「優愛ちゃん、ありがとう! って、ちびスーツ可愛すぎー!」



腕の中で眠る小さなお客様を見届けて、私たちはメインデーブルの前に立つ。



「本日は私たち二人のウエディングパーティーにご出席いただきまして、誠にありがとうございます」



今日も完璧な仕立てのビジネスボイスが、式の始まりを凛と奏でた。

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