俺様紳士の恋愛レッスン
「あの、恥を忍んでお聞きしたいことがあるのですが」

「なに。つーか今更恥とかねーだろ」



確かに、と言い返せない私は、端正な横顔をじっと見つめた。

私のテンションが変わったことを察したのか、彼の目は微かに細められる。



「私、本当に無知で。コンサルタントって職業がどんなものなのか全然知らなくて。だけど置いてけぼりなんて嫌だから、その……」

「教えてやるよ、何でも」

「え?」



すぐ様返された返事は予想に反するもので、思わず聞き返してしまった。

けれど真っ直ぐに向けられる彼の視線には、からかいの色など微塵にもない。



「エン、何が知りたい?」



彼が体内に取り込んだ、アルコールの仕業だろうか。

微かに揺れている瞳はほんのりと熱を帯び、その色気にピクリと肩が震える。

< 65 / 467 >

この作品をシェア

pagetop