好きだからキスして何が悪い?
バッと自分の服装を見てみる。

白い襟がついた淡い水色のシャツに、紺色のスカート。どっちも何の飾りも付いていないシンプルなもの。

さらには三つ編みに眼鏡だということに気付いてはっとした。

今日の格好……如月くんが言う国民的アニメの主人公の親友そっくり!!


「ほんとだ!!」

「実写版だろコレ。なんかもう感動すら覚えるわ」


まさかのシンクロに驚愕する私と、お腹を抱えて爆笑し始める如月くん。

視線を感じたのは気のせいじゃなかったらしい。


ひゃぁー、なんかめちゃくちゃ恥ずかしい!!

今までファッションなんてどうでもよかったけど、そんな自分に激しく後悔する!


「これからはファッション雑誌も読もう……」


如月くんのレアな爆笑する姿が見れたのに、嬉しさよりもショックが大きくて、がっくりとうなだれながら呟いた。

そんな私に、なんとか笑いを堪えた彼が言う。


「まぁ、今の俺の隣にはお似合いか」


──キュン。

胸が鳴って、一気にダメージが回復する。

自虐的な一言だけど、なぜかときめいてしまう私っておかしいのかな?

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