笑顔の裏側に
「そっか…。こんなに小さな体で…。」

愛ねえは時より涙ぐみながらじっくりと話を聞いていた。

「歩。ちゃんと守ってやりなさいよ。ちょっときつく言われたぐらいでへこたれてたらダメだからね。あんた、ハート弱いんだから。」

愛ねえは何か考えるような素振りを見せたが、その後はいつもの明るいサバサバとした愛ねえに戻っていた。

話し終えると愛ねえはコーヒーを入れてくれた。

入れてもらったコーヒーを飲んでいると、

「歩さ、麻生さんのこと好きでしょ?」

思わずコーヒーを吹き出しそうになる。

何とか飲み込むが、むせてしまった。

「やだ…。大丈夫!?相変わらずわかりやすいわね。」

とか言いながら笑ってる。

何で分かったんだよ。

「でもどうするのよ?」

さっきまで爆笑してたくせに急に真面目な顔で問いかけてくる。

「何が?」

何とか少し落ち着いて、愛ねえの質問に耳を傾ける。

「だって生徒でしょ?大丈夫なの?立場とかさ…。」

そういうことか。

「大丈夫だよ。もうすぐ卒業だし、それにこいつは俺のこと好きじゃない。むしろ嫌われてる。」
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