笑顔の裏側に

決別の先に

それからもずっと、悠はそばにいてくれた。

面談の日から登校日はしばらくなく、時間が経つにつれて私の心も落ち着き、私大と2次試験の対策に集中することができていた。

センター利用の大学も無事合格し、私のセンター試験の自己採点の結果は間違っていなかったことがこれでほぼ証明された。

そして私大も無事合格。

合格発表の日と登校日が続いていたので、次の日に先生には結果を報告した。

悠も一緒に。

悠は私よりも1つ多く私大を受けていて、3つ中1つ合格。

私も受けた大学だ。

残念ながら2つは不合格だったわけだけど、本命は国立大学のため、切り替えて頑張っている。

そして2次試験の対策のみとなった今、私は卒業式の答辞のための準備をしていた。

私大に合格したことを報告した日に呼び出されて、お願いされた。

そのため、川谷先生に2次試験の国語の記述対策を指導してもらうついでに、答辞の原稿も修正を重ねていた。

先生とはほとんど顔を合わさずに済んでいる。

それだけが救いだった。

そして何度かの修正の末、原稿が出来上がると、体育館での練習は、前期試験が終わってからで良いとのことだった。
< 331 / 518 >

この作品をシェア

pagetop