笑顔の裏側に
履歴書を適当に書いて、家を出る。

電車に乗って目的の駅で降りると、目の前に駅ビルがあった。

そこに入って、エスカレーターで3Fに上がる。

大きな箱で囲われたお店を見つける。

もうすでにリニューアルオープンに向けて閉店しているようだった。

電話で言われた通り、従業員用の秘密のドアをノックして開ける。

挨拶をすれば、優しそうな女性がダンボールを持ったまま顔を出した。

従業員の休憩スペースのような一角に案内された。

履歴書を渡し、いくつか質問を受ける。

それが終わると、なぜか即日採用となった。

本当はダメらしいけど、まあいっかという軽い感じで採用された。

それだけ人手不足なんだろうか。

明日から勤務で、必要な書類の記入も一緒に行い、その時に色々と説明するということだった。

その日は面接だけで帰り、夜は電話で悠に報告した。
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