そばにいたいの、ずーっとね。
金曜日、夏実が久々に踊りたいって
クラブへ行くことになった。
前は、汗だくで踊るのが大好きだったけど、夜出かけるのを快く思わない裕也のおかげで、行かなくなってた。

久々のクラブは相変わらずで…

うわぁ!久しぶり!
まゆたんだぁーーー

ま、まゆたん?
いつ、そんな呼び名に…

そう言って抱きついてきたのは
本名は知らない、クラブ仲間のナギサ。

夏実と3人で席にすわって
テンションの高いナギサと笑い合う。

さ、踊ろう!

ナギサと夏実に引っ張られて
大音量と光の輪の中へ…
よけいなことを考えないで
汗だくで踊る。

うっわー楽し!

喉乾いたねぇーと席に戻ると

ナギサ、の隣に男性がいて。

ナギサが
「同じ会社のしんたろー、よろしく。」

みんなで乾杯したけど
なんだか、このしんたろーさんノリが悪いなぁ。
喋んないし。

見た目で言うと…まったく、わたしの好みではない。
裕也みたいな背が高くてがっちりしたタイプがいいな、やっばり。
イヤだと思うところがあっても、好みのタイプなのには変わりないな、と今日初めて、裕也を思い出す。
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