虹の彼方に。
ルークが腕を組んで、うーんと唸っている。
するといきなり、パチッと手を叩いて、
「7月の第三土曜日から休みだろ?
その週の金曜日には行けるんじゃねーか?」

「第三土曜日って何日だよ」
「えっと...ちょ、ちょっと待って!
手帳があるから...」
レアラが立ち上がって、机の引き出しから1冊の本を取り出した。
ハードカバーの本で、まるで辞書のように分厚い。

「レアラ、それ本当に手帳?
手帳にしては分厚くない?」
「あ、あのえっと、これは...」
と、レアラが顔を赤らめた。

本の表紙は、金に赤と青でバツ印にラインが引かれている。
しかも銀色の小さい南京錠までついている。

「おおおおおおおおお!!
なんだそれ!!なんかかっこいいぞ!」

レアラはリンゴのように顔を真っ赤にした後、
「....お父さんに、物語に出てくるようなノートが欲しいって言ったら、特注でつくってくれたの」
と言った。
レアラのスカイライト一家は村でも有名で、お父さんが雑貨屋を営んでいる。
技術も凄く、王様からも気に入られているので、収入が多いらしく、サラルカ村に数少ないお金持ちの家庭である。

「すごいな。いかにも物語の冒険って感じの手帳だな」
ショウも驚いている。

レアラがスカートのポケットから鍵を取り出し、南京錠の鍵を開けた。
カチャッと快い音が鳴った。

パラパラとページをめくって、
「ええと...
7月の第三土曜日は11日だよ、あと、その週の金曜日は17日」
と、レアラが言った。

しかし、ルークとクリアはまるで聞いていない。ハイスペックな手帳に夢中だ。

「なぁなぁ、その手帳、他にどんなこと書くんだ?」
ルークが聞く。
レアラが無言でパラパラとページをめくった。
最初のページはカレンダーになっていて、その後は星座早見表や日記を記せるだったり、役立ちそうなページがいっぱいあった。
なんと最後のページには、ペンはもちろん、リトマス紙やルーペ、方位磁石までついている。
「これ、しかも防水加工付きなんだよ」
レアラが嬉しそうに言った。
「へぇー!!さすがスカイライト家の製品だね!使いやすさ重視じゃん!」
クリアが喜んでいる。

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