虹の彼方に。
「ていうか、ルークとクリア落ち着け。
日程は結局どうするんだよ」
とショウがため息混じりに言った。

「だから、17日の金曜日になったじゃねーか」
「え、あれで決まりだったの?!」
「すんなり決まりやがったな」
「あっ、あの....」
レアラが申し訳なさそうに言った。

「なに?どうしたの?」
「その...17日よりは後がいいと思う」
「ええ〜?!なんでだよ!!
なんか用事でもあるのか?」

レアラが消え入りそうな声で呟いた。
「だって...15日から17日までの3日間は村の収穫祭じゃない。収穫祭の期間はサラルカ村でしか取れない作物を狙って、村の外から侵入してくる人が多いからって、厳重に警戒されてるんだよ」

「あーそっか。収穫祭あったねー。
逆に、15日より前に村を出るって選択肢はない?」
クリアが言うと、レアラは頷いたが
「うん、それも出来なくはないんだけど、収穫祭って言ったら各家庭で滝に捧げ物をするでしょ?今年は私達中学2年生だから」
「なるほどな。捧げ物をするはずの僕たちが居なくなってたら絶対気づくよな」
< 11 / 18 >

この作品をシェア

pagetop