君までの距離

「まあねぇアイツとは長い付き合いがあるから。裕也が大学の文化祭のスポンサーを探してウチに来たのが始まり。俺も店を出したばっかりでねぇ、追い返しても追い返しても来やがる。しまいにゃ諦めて金を出したよ」


店長は懐かしむような優しい目をした。


「あれって本当なんでしょうか」


「週刊誌のことかい。確かに裕也は食事に来た。それは本当だ」



店長はアタシをまっすぐに見る。

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