咲の牙
お父さんと美名子さんは起きてるから、私が起こすのは他の兄弟達だけでいい。



私は始めに一番起こすのに苦労する双子の部屋に向かった。



「唯、吹、おはよう!!」



「「・・・おはようございません」」



声を揃えてそう言うと、二人はそれぞれ布団に潜った。



「・・・」



まぁ、これはいつもの事だしね。



私はキッチンから持ち出してきたそれをそっと二人の布団に仕込む。
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