咲の牙
「「ひやっ!」」



「二人共、早く起きないとご飯無くなっちゃうよ」



勢いよく起きた二人に笑顔で言う。



「だからってひでぇ!」



「布団が冷たい・・・」



それぞれに不満を漏らす弟達。



そう、さっき私が二人の布団に仕込んだのは保冷剤。



しかも先程冷凍庫から出したて。



酷いと思うことなかれ。



私は二人の布団に仕込んだだけで、本人達の身体に当ててはない。



それに、12歳になった二人に非力な私の力では早くも敵わなくなりつつある。



この二人相手の布団のひっぱり合いは既に諦めた。




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