チャラ男くんの忠実なる犬
朝ご飯を食べて、
家を出ると昨日乗ったバイクがまたあった。


「セツナのだっけ?」


「おう。
アイツ原付あるから、単車借りた。
つうか、何でセツナだけ普通に名前呼ぶの?」


「なんとなく?」


風間欄は風間欄だもん。


「欄。」


「え?」


「欄って呼ばなきゃ乗せてやんない。」


意地悪そうに微笑んでる。


「嫌だ。」


「あそ~。じゃ、俺行くから~」


そう言って、本当にエンジンをかけた。


「ちょっと!置いてかないで!」


「しーらないっ。」


嘘!


「欄!乗せてよ~」


「ふっ…その顔。反則。」

パコっとヘルメットを私に被せ、後ろにのせられた。


一体どんな顔をしているのか…



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