幸せの行方


腕を捕まれて‥‥
引き寄せられて‥‥‥

「いやぁー、触らないで!!」
と、叫ぶと
握られた手の力が緩んだ
その時に腕を振り払って

「そんな、汚ない手で触らないで!!」
と、叫んで、車に乗り
エンジンをかけた。

窓ガラスを誠が叩くが
気持ち悪さと恐怖で
ふるえながら······車を出した。

千佳は、しばらく車を走らせたが
涙で視界が、見えなくなって
車を止めて‥‥泣いた。

そのあいだ携帯が、ずっとなっている
きっと、誠からだ。
‥‥出れない、出たくない‥‥‥

怖くて、怖くて‥‥‥
兄に電話をかけると
兄から、
「千佳?どうした?」

泣いていて、話せない‥‥‥‥

「千佳、お前車だろ?
ゆっくり、俺の家にこい。」
と、兄は言うと電話を切った。

行くしかない。
涙、拭きながら
ゆっくり兄のところへ


兄の家に着くと
兄は駐車場にいてくれて
私を抱き締めてくれた。



私は、兄の胸に安心して
そのまま、意識を失った。
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