秘密の放課後〜彼には裏の顔がある〜




「危なかったな!お前の後に蜂がいたんだ!」


「あ、ありがと…」


蜂がいたなんて気づかなかったよ。
だけど急に抱き寄せられたからビックリしちゃたし。


誠の方を見ると何故かこうちゃんを睨んでいて、こうちゃんも誠を睨んでいた。


こ、怖いんだけど…。


「おいっ!早く乗れよ!」


先に車に乗っていたお兄ちゃんがそう言うと、二人は大人しく車に乗った。


一応、不良達が居るかもしれない空き地は通らず、違う道をお兄ちゃんは車で走った。


私が居るからなるべく巻き込みたくないと誠が言ったみたいだ。


そんなに危ない人達なんだと思ったら怖くもなる。


「サツキ!明日から朝も迎えに行くからな?
一人で学校に行ってて奴らに絡まれたら大変だろ?だから落ち着くまでは朝も迎えに行くから!」


「でも朝は空き地には誰も居ないし、大丈夫だと思うけどな…」


今まで大丈夫だったし、朝から不良達が空き地に居るとは思えないし、私のイメージでは不良は朝が苦手だと思う。


お兄ちゃんだって学生の頃は夜中に帰ってきたりで朝はギリギリまで寝てたし、遅刻も何回もしてたもんね。


それでよく卒業出来たなって不思議でたまらないんだけどね。





< 79 / 182 >

この作品をシェア

pagetop