嘘とワンダーランド
さすが、3人の姉がいる女子力男子である。

美容に疎いって言う訳ではないけれど、京やんはそれ以上に美容に詳しい。

ヘタしたら課内…もしかしたら、社内で1番と言っていいかも知れない。

男なのに肌のツヤがいいってどう言うことなのよ?

どんな化粧品を使ってるのか教えろ、このヤロー。

こっちはいろいろなことがあり過ぎて肌荒れしかけてるんだから。

「もう若菜だってアラサーに片足を突っ込んだ状態だからな」

そう言った京やんに、
「京やんだって一緒じゃないの」

わたしは言い返した。

「男はこれからなんだよ、これから」

京やんが何クソと言うように言い返した。

「何ですか、それ」

都合がいい言い訳としか思えない。

これから、脂ぎったハゲ頭のおじさんになるの間違いじゃないんですか?

とにかく、明日が終わったら課長と向きあって、ちゃんと話をしよう。

わたしは自分に言い聞かせた。
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