シンデレラなんて言わないで!
第1章
「おはよう!シンデレラ!」
「やっぱシンデレラって可愛いよね!」
「だよね!羨ましい!」
「でもさ、性格ゲスくない?」
「あー…でもさ何気に優しかったりするじゃん?ギャップってやつ?」
私にとってはいつも通りの光景。今みんなにシンデレラと呼ばれる私月影初音は、桜坂高校に通う普通の高校2年。
因みに自分の容姿には自信あり。だって私モテるもん。ナルシストなんかじゃない。事実だし、自分が好きなだけ。こんな性格だし別に猫被ってないから友達いないかと思いきや意外といるっていうね…
そんな私あだ名はシンデレラ。去年の文化祭でやったシンデレラが定着してしまい、後輩にまで呼ばれる始末。
でも、私自身こんなあだ名大嫌い。
だってシンデレラっなんて、王子さまが来てくれないとただの汚い召し使いでしょう?そんなに私は惨めじゃないの。第一シンデレラって確か灰かぶりとかそんな意味でしょ?私には似合わないし。それにもしシンデレラなら私に似合う王子さまが来てくれるでしょう?迎えにきてくれなきゃね…ま、そんなことは置いといて。
今は、部活中。因みに私はダンシバスケ部マネージャー。入った理由?友達に誘われたからただそれだけ。別に男目当てとかじゃない。男には困ってないから。けど…
「どっかにいい男いないかな…」
休憩中思わず口に出してしまった。
「あんたモテるのに何言ってるのよ。嫌み?(笑)」
やっぱ聞かれてたか…今喋ったのは橘杏奈
私をバスケ部に誘った張本人。顔はまぁ可愛い方だとは思うけど私に比べたら…ね?
「いい男いないんだもん。モテるのは…否定しないけどさ?」
「うわ、否定しないんだ?」
こんな会話をいつもしてる。でも、今日はいつもと、ちょっと違った。
「そんな初音に朗報だよ!」
「何?」
「今日転校生が来るんだってさ!しかも男!」
「…それで?」
「それだけ!」
…どこが朗報なんだろう。転校生くらい来てもおかしくない。まぁ時期的に微妙だけど。
「イケメンだったらいいなぁ~」
相変わらずお気楽なことを言ってる杏奈を無視して私は部活終了の笛をふく。
部員達にタオル渡したら今日の朝練の仕事は終わり。片付け?それは一年の仕事だから私たちはしなくていいのよ。
とりあえず早く教室に行こう。

教室にはもうほとんどの人が登校してる。そんな中私がクラスに入ったら…
「おはよう!シンデレラ!!!」
ってみんな挨拶してくる。もうなれてしまった、シンデレラと言うあだ名とみんなからの挨拶。これが私の1日のの始まり。
「ねぇ、知ってる?今日このクラスに転校生が来るんだってさ!」
「あ、知ってる!男子でしょ!イケメンだったらいいなぁ」
転校生の話はもうすでにみんな知ってるようだ…て言うかこのクラスにくるのか。
ま、どんな男でも私には似合わないだろう
そう思ってたら、先生が入ってきた。
「はよ~席つけよ~」
やる気のない担任の声で皆が席につく。
「転校生いるから~とりあえず入ってこい」
やる気なさすぎでしょ…てか、今どき呼んでから入ってくること自体ない気がする…あ、担任がやりたかっただけか。そんなこと、考えてるうちに女子の黄色い声で現実に引き戻される。転校生が入ってきたようだ。私は何気なくその転校生を見た。しかし、その転校生を見た瞬間それまでの私の考えは脆くも崩れ去った。
入ってきたのは背が高く、顔の整った、まぁいわゆるイケメンというやつ。でも、私には衝撃的だった。なぜかって?…理由は簡単。もろ私のタイプ。今までたくさんイケメンを見てきた。告白されたこともあった。でも、なんか違うっていうか…だから付き合ってこなかった。けど…転校生はなぜか私に衝撃を与えた。
色白の肌。少し長めの黒髪を後ろで縛ったどこか不思議な雰囲気をもった…この学校にはいないタイプ。
「自己紹介しろよ~」
担任の声に皆静かになる。そんな中そいつは口を開いた。
それが私の世界を変えた始まりだった。
< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop