可愛い俺の仔猫ちゃん
翔輝の母はそう言って蕎麦を温め、お椀に注ぐ。

「今年も人が多いだろうなー、初詣」

「月陽はぐれないでね」

「大丈夫だし!」

空月の皮肉に頬を膨らませて反論する。

「はい、できたわよ。熱いから気をつけてね」

と、そこで温まった蕎麦が机に並べられる。

「いただきます!」

「いただきます」

「いただきまーす」

月陽に続いて空月、翔輝も手を合わせて蕎麦を口にする。

「熱…っ、おいしー!」

「熱いから気をつけてって言われたのに。…美味しい」

「やっぱ母さん料理上手い」

ずるずると麺を口に運ぶ3人。

「そう言ってくれて嬉しいわ」

翔輝の母はにっこりと笑う。その笑顔は少し翔輝に似ている。

「お、そろそろ年が明けるぞ」

翔輝の父が時計を見てそう言った。

「ほんとだ!」

5…4…3、2、1…

「なった!あけましておめでとうございまーす!」

1番に月陽の挨拶が響いた。

「あけましておめでとう、今年も1年、よろしく」

「あけましておめでとうございます」

それに続いて翔輝と空月も笑いながらそう言った。
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