GOLD BOY〜不良彼氏〜



佐々木家には色んな秘密があるらしい。



5人兄弟だったり、上半身裸でうろついたり、弟が私のことを噂で知っていたり。



この家に初めて入ったのは、高校一年のクリスマスだったけど、まさかこんな家族がいたなんて知らなかった。



おまけに、葵の他に4人もいたのに、今まで私が誰一人会わなかったのもある意味凄いと思う。



知らなくていい事はあるのかもしれないっていう私の考えは今になっても変わらないけど、



実際聞いてみると、知れてよかったなと思うようになったことがあるのも分かった。



今日だけで、前よりもっと葵に近付けた気がした。



「ヤバい、もう6時だ。家まで送ってくよ」



もう少し葵から佐々木家の秘密を知りたかったのに、

別れの時間はもうすぐそこまで来てた。



また葵の部屋に戻った葵と私は、他愛もない会話をしたり飲み物飲んだりしてた。



そこで葵が部屋の時計を見て、送ってくと言い出したのだ。



「え!?何このバイク!グレードアップしてんじゃん!」



葵の家から出ると、


葵ん家の前にある駐車場には、葵が普段乗ってるバイクとは違う一回り大きいバイクがあった。



「それ緑兄の。俺のは紅に持っていかれた」


「お姉ちゃん乗るの?!葵のも大型バイクじゃなかったっけ?」



葵のバイクには何回も乗ったことがあるけど、バイクに詳しくない私でも大型なことは分かる。



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