しあわせのかたち
帰り道――…


駅に着き、マンションに向かって歩く。


あの時、主任は何を言いたかったのだろう。


私が一人で帰ると言った時、碓井主任は少し表情を曇らせたような気がした。


今日、私、結構飲んでいたから、一人で帰すのは危ないと思われたのかな?

まぁ、結構飲んだとはいえ、二日酔いになりそうなくらいは飲んでいないけど。

“弱くはない”とは言ったけど、碓井主任は私がどれくらい飲めるか知らないから、結構飲んでた部下の事を心配してくれたのかな?


……、まぁ、いっか。


碓井主任が何を言いたかったのかなんて、考えても答えが出る事じゃない。

私はその事を考えるのをやめた。


それにしても、私、主任と普通に話せていたな。

いつもなら、あまり関わった事のない知らない人とは距離を取るのに……

だけど、碓井主任はすごく話しやすかった。

阿部にも“楽しそう”って言われたけど、まぁ、碓井主任と話していて、楽しいと言えば楽しかったのかも。

これから、一緒に働くのだから、付き合いにくそうな人じゃなくてよかった。


帰り道、私はそんな事を考えながら歩いていた。


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