しあわせのかたち
弥生は私を支えながら化粧室に連れて行ってくれる。


「碧、珍しいね。ペースが早いなとは思っていたけど、さすがに今日は飲み過ぎじゃない?」

「うん。弥生、ごめんね……」


いつもは、外でこんな風に酔わない私。

少し飲み過ぎたとしても、家に帰るまではしっかりしている。

だから、私がこんな風にふらついている姿は弥生も知らない。


だけど、今日は違った。

いつもよりペースが早くても、飲み過ぎても外ではしっかりしている私だったけど、さすがに今日は本当に飲み過ぎたかもしれない。

幸い、飲み過ぎてふらついてはいるけど、気持ち悪くはない。

それだけは、よかったと思う。


「七海、大丈夫か?」


化粧室から出て来た私達を、碓井主任は心配そうに待っていてくれた。


「あっ……、すみません。意識もはっきりしていますし、気持ち悪くもないんで大丈夫です」


ただ、少し足元がふらつくだけ。

でも、碓井主任が私の事を心配してくれて、しかも、待っていてくれた事が嬉しかった。

碓井主任は、ただ、酔っぱらった部下を心配しただけだろうけど。


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