それでもあなたと結婚したいです。
28 Bath time

「うん。千春さん先に入っていいよ。」


「ん?何言ってるの?今日は一緒に入る約束でしょ?さぁ、行こう!」


「えっ?えっ?」


すっかり吹き飛んでいた今朝の約束を思い出した。

私が戸惑っているうちに、気づくと脱衣所まで連れて行かれていた。

彼の思惑が図りかねる状態、どう出ていいものか迷ってしまう。


「じゃ、入ろっか?」


「ちっ千春さん!本気なんですか?どうして急にこんな事………」


「今朝の事で俺、思ったんです。いつまでも花枝に甘えて逃げてちゃ駄目なんだって………俺も出来る事はやってみて、少しでも早く普通の体になるための努力をしないといけないって。だから、今日は挑戦なんです!協力してくれませんか?」


(千春さん………そんな事思ってくれてたんだ………。)


「…………そうだったんですか。………わかりました!!私も力になるって言ったんですから女にだって二言はありません。チャレンジしましょう!」


「ありがとう…花枝。………それじゃあ、頑張りましょう。」


コクンと頷く。


千春さんは何の迷いもなく私の前で上着をバッと脱いだ。


「ちょっ、ちょっと千春さん!!そんないきなり!?」


「えっ?でも、脱がないと入れないし………。」


「そうだけど…目のやり場に困るって言うか!急に見たらビックリするでしょ?お互いに!!だから、取り合えず二人とも後ろを向いて脱ぎましょう。………ね?」


「………分かりました。」




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