それでもあなたと結婚したいです。

コン、コン、コン


「失礼します。」


「おはよう、本田くん。いや、泉くんか?」


「コーヒーです。」


「泉くんもついに人妻になったかぁ。……いいねぇ、新妻。人のモノってなると何かそそるものがあるね。」


「何言ってるんですか部長。そうゆうのいーですから、今日のスケジュールの確認いいですか?」


「さぞかし初夜は楽しかっただろうね~。俺も新婚初夜は燃えたからな~……朝までって感じで…」


「部長、セクハラで訴えてもいいですか?」


「勘弁してくれよ泉くん。どんだけ賄賂を配ってこの地位に就いたと思ってんの?クビになったら赤字だよ~。」


白川部長は私にはよくこの手の冗談を言ってくる。それは私が部長に気のない事が分かっているからだ。


他の女子と違って、私に気を許してくれているのが分かるのは嬉しいし、秘書冥利に尽きる。


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