それでもあなたと結婚したいです。
「本当の気持ちは本人しか分からないよ。花枝の事を信頼している気持ちに嘘は無いと思う。それは二人を見てれば分かるよ。だから、ちゃんと聞いておいで。悩むより行動するのが君に似合う。」
「………うん…うん…ありがとう。」
泣きそうな時に優しくされると、余計泣きたくなるのはどうしてだろう。
その後、暫く私が落ち着くまで千春さんは私の事を抱き締めて、たまにティッシュで鼻をかんでくれた。
「ごめん………千春さん。仕事で疲れてるし、お腹空いてるのに………すぐご飯用意するね!!後は温めるだけだから!」
気を取り直してキッチンに向かおうと立ち上がった瞬間、腕を引かれ、また彼の腕の中に収まった。
「ちっ千春さん?」
「花枝…何か忘れてない?」
「えっ?」
「いじけた俺の機嫌取ってくれないの?」
「………どうすれば機嫌…直してくれるの?」
意地悪そう微笑む彼に、一瞬嫌な予感が走る。
「じゃあ、そろそろ俺の事…呼び捨てにしてくれないかな?」
「えっ!?呼び捨て!!そんな急に言われても無理だよ。それに千春さんは年上だし。上に立つ人なんだから呼び捨てにするのはちょっと………ねっ?」
「じゃあ、二人の時だけってゆうのは?」
まるで仔犬のような甘えた目をして、私を見つめてくる。
(また、この顔…ヤバイ………キュン、キュンくる。)
「あぁーー………もぅー分かったからっ!!そんな顔しないでくださいっ!!」