Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
ガバッと抱きつかれ、呼吸困難に陥るかと思った。
すりすりと抱きついてくる零羅さん。
何が起こっているんだ!?
「え、えっと……?」
「蓮央、よくこんな可愛い子見つけたわね!! 妹にピッタリだわ!!」
い、妹!?
どういうことー!?
「分かったから離してやれ。咲誇が死ぬ」
「えっ? あぁ、ごめん!!」
南蓮央が止めると、零羅さんはパッと手を離した。
「咲誇、こいつは俺の幼馴染みの零羅。幼馴染みって言っても、もうハタチだけどな」
ということは、南蓮央とは2つ違いかぁ……
オトナだなぁ...
「咲誇ちゃんっていうのね!! あたしは零羅、よろしくねっ!!」
「あ、はい!! こちらこそ……」
「もー、タメでいいよ? 気に入った!!」
ニシシと笑う零羅さんは、どことなく南蓮央に似ている。