Am I What Colors?ー元姫の復讐ー

○心を開いて



来た道を半分くらい戻ったところで、斜め後ろを走る圭太が蓮央に叫んだ。



「蓮央!これから集会が……」


「悪い、集会はお前らだけでやってくれ。俺らは帰る」


「なっ……!?」



えぇ!?


総長がいなくて、集会成り立つのか!?



「じゃあな」



皆が唖然とする中、南蓮央は一人バイクの向きを変えて右に曲がった。


後ろから、

「総長!?総長はどこっすか!?」
「待てよ蓮央ぉ!!」
「俺のさっきぃぃぃ!!!!」

という、よく分からない叫びも混じって聞こえてきたけれど南蓮央は止まる気配がない。



「南蓮央……?」


「…………」



無言でバイクを走らせる蓮央に何も言えないままマンションについた。


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