Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「でも、何で咲誇ちゃんが黒薔薇……?」
「説明は後でしてもらう。
……客人が来やがった」
真浩の言葉を遮って、蓮央が私の背後を睨んだその時。
「あっれ~?何だ何だぁ?【睡蓮】の心臓が大集合してんなぁ!!」
諒真さんのようなチャラい言葉遣い。
でも、どこか冷たい雰囲気がある。
聞き覚えのあるこの声は、まさか・・・
振り返ろうとした時、蓮央がこっそり私にキャップをかぶせた。
私をかばうようにして、前に立つ。
でも、私は見てしまった。
腕組みをしてこちらを見る、金髪男を。
そいつは……【桜蘭】幹部で、かなり上の地位にいた二階堂弘樹。
チームの馬鹿担で、奈緒を妹のように可愛がっていた男。
その二階堂が、茶化すようにおどけた。
「『青髪の蓮花』じゃねぇか!!なぁ~にしてんだ?こんなとこで」
「お前らには関係ない」
「へぇ~。でもよ、関係あるんだな、それが。そこの銀髪君が、俺らの手下に喧嘩売ったらしいな?」
そいつの目線は、諒真さんに向けられる。
手下って……あのチャラ男集団か。